リスニング上達法

ポイント

リスニング上達法は、
その人の学習段階に応じて変わっていきます。

第1歩・・・英語の「音」が聞き取れる
第2歩・・・「音」から「意味」に変換できる
第3歩・・・「意味」を「記憶」できる
第4歩・・・語順の通りに理解できる

(順番は前後したりオーバラップしたりします)

英語は日本語と音の構造が違うので、
まずは「音」が聞き取れることが重要です。

その際、単語が文になったときの
「音の変化の法則」
を知っていると助けになるかもしれません。

ただし、「音」が聞けるようになると、
次にそれを「意味」に変換します。

英語にも実はたくさん「同音異義語」があります。

主な同音異義語
単語発音記号(米音)
by, bye, buy[ baɪ ]
for, four, fore[ fɔr ]
no, know[ noʊ ]
sea, see[ si ]
son, sun[ sʌn ]
there, their[ ðɛr ]
to, too, two[ tu ]
wait, weight[ weɪt ]


それから、
母音の発音が3パターンあります。

例えば、"A" は、
「えい」と「あ」の2通りあるのはご存じの通りですが、
実は「あ」がさらに2種類に分かれるのです。
・強い「あ」
・弱い「あ」
です。

この弱い「あ」の存在を知るとグンと分かる範囲が増えます。

強い音、弱い音
文字強い音弱い音


そして、
単語が文になった時の音韻変化のパターン
一説によると6つあります。
発音されなくなる
音韻変化のパターン
名称説明
連結つながって1音になるOne of them...
脱落Take care of...
同化つながって別の音になるwant to => wanna
短縮いわゆる短縮系(It'sなど)I will go...
弱形聞き取れない位弱く発音Tell me about...
変形母音にはさまれた音が変わるShut upがシャラップ


私自身は、こういうことを知らなくても
自然に聞き取れていました。
(「同化」と「変形」は知識として非常に役立ちました)

ですが上記の法則を知ることで
急に聞き取れるようになった人も
多いです。
耳が良くて生真面目な人ほど
この音韻変化に悩まれる気がします。

また、こういう音韻変化は
良く使われる短いコトバほど
変化が大きかったりするので、
初学者ほど悩まされる傾向にあります。

または、読むこと偏重で学習してきた人が、
「初歩の短いフレーズなのに聞き取れない!」
とショックを受けたりします。

記憶する

私の場合、30代で、TOEICという試験で800点のころ、
起こったことです。

TOEICの長文を聞き取っている時に
・聞いている瞬間は100%何を言っているかわかる
・でも1秒後にはすべて忘れている
ということで、まったく途方に暮れました。

これは、つまり、
私の頭の中のCPU(コンピューター)の能力が
すべて「英文理解」に取られて
「記憶」には一切割けなかった、ということです。

これは学習を続けていると
自然にCPUの処理に余力が生まれてきて
記憶にまわせるようになって
いつの間にか大丈夫になっていました。

尚、当時のTOEICはけっこう瑣末な質問があって、
例えば
・長文中にお店の営業時間のアナウンス

・設問:木曜日の閉店は何時ですか?
な感じです。